できるだけいろいろなことを書く

できるだけまじめなことと、くだらないことを書きます。ファシリテーションやグラフィックレコーディングと関係あることかもしれないし、関係ないことかもしれません。(当ブログにはアフィリエイト広告を利用しています)

ティール組織と天狗倶楽部

この記事はnoteから引っ越してきました。

2019年の大河ドラマいだてん〜東京オリムピック噺〜』を楽しみに見ている。
その第一話から登場した脳筋パリピ集団「天狗倶楽部」が人気になっている。というか、『いだてん』第一話を見た人の多くは天狗倶楽部の虜になったのではないだろうか。天狗倶楽部についての詳細はリンク先を見てほしい。説明を面倒がってすみません。

ja.wikipedia.org

パリピとは対極に位置する私も、全力で能力の限りバカやっている人々を鑑賞するのは大好きだ。そこで天狗倶楽部をもう少し楽しむべく、図書館から本を借りてきた。

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横田順彌『<天狗倶楽部>快傑伝 元気と正義の男たち』朝日ソノラマ,
ISBN: 4257033592

 

 

読み進めるうち、次のような記述が気になった。

しかれども天狗チームに至っては、キャプテン問題のごときはテンデ問題にならず。「今日は吾輩がキャプテンだ」という声は必ず九人の口より出づ。根気善く終りまで、ガンバリ通せるものがその日のキャプテンなり。(中略)そしてキャプテンに洩れたる小天狗は、さぞかし不平にても鳴らすやと思わるれど、そのところはまた天狗なり。大将の椅子がとれなくとも、他に鼻を伸ばす余地は幾らでもあるなり。
(同書P.22より引用、出典は明治42年発行の野球雑誌に「斗云」という人が寄稿したもの。出典を控えずに図書館に返却してしまった……)

なんだかこれってティール組織ではなかろうか。
そもそも、天狗倶楽部は主宰者がいていないようなものらしい(いちおうのリーダーは押川春浪といわれている)。1930年代にその活動は自然消滅したとかで、Wikipediaでは「主要メンバーの死が続いたこともあってか〜」と理由が書かれているけれども、もしかしてそれは役割を終えたから消えてしまったのではないだろうか。悲しいことだけれども、戦争の時代が天狗倶楽部を必要としなくなったとかで。

ファシリテーション界隈は「組織開発」「人材開発」といった分野と密接に関わっていることもあり、この「ティール組織」はとてもよく耳にする概念である。個人的にはこの「ナントカ開発」の文脈が肌に合わないので積極的に使っていこうとは思わないのだが、ティール組織を実態の伴う概念として理解するのであれば、天狗倶楽部のことを考えるのも一つではないかと思ったりしている。

そうそう、もちろん話半分に聞いてくださいね。

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